本領域では三つの班を組織し、
「理論シミュレーション・モデル化」⇄「物質創製」⇄「物性計測」の
双方向ベクトル型協働研究により、以下の研究項目を実施します。
- ・ A01班(π分子造形)
- 独創的有機合成技術を駆使したπ造形科学の基盤となる新分子骨格の構築
- ・ A02班(π造形システム)
- 機能分子の開発と独自の分子集積化技術を駆使した、ナノ~マクロの様々な長さスケールでのπ造形システムの構築
- ・ A03班(π造形理論・計測)
- 独自の計測、素子形成、シミュレーション技術を駆使したπ造形分子・分子集合体の機能予測・設計・解明
π電子系物質に能動的または受動的に生じる動的(Dynamic-π)、機械的(Elastic-π)変化は、電子機能(Intrinsic-π)にも摂動を与えるため、これら三つの機能を調和させることで新現象・新機能の発現が期待されます。具体的な研究内容の一例として、造形したπ電子系分子や分子集合体に対し、電場・光・磁場などの物理的刺激に加え、圧力・ずりなどの機械的刺激を作用させることにより、熱力学的安定(平衡)状態から逸脱したπ電子系の機能を探求します。